2024.09.06

精神的に疲れた時はどうすればいい?精神的に疲れている時に現われる症状や対処法・疲れやすい人の特徴を解説

精神的に疲れた時はどうすればいい?精神的に疲れている時に現われる症状や対処法・疲れやすい人の特徴を解説

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精神的に疲れた時に表れる症状をチェック

精神的に疲れた時に表れる症状は、以下の7つでしょう。

  • 身体に不調が表れる
  • 感情の起伏が大きくなる
  • 極端な行動をとることが増える
  • ぼーっとすることが増える
  • 人と交流する機会を避けるようになる
  • 集中力がなくなる
  • 食欲の増減が見られるようになる

身体に不調が表れる

身体に表れる不調は、精神的に疲れているサインの1つと言えます。

精神的な疲れやストレスは、自律神経の乱れを引き起こし、心拍や消化といった身体の働きに悪影響を与えると考えられています。

精神的な疲れに起因する身体の不調として、主に以下のような症状が挙げられます。

  • 便秘や下痢
  • 肩こりや背中の痛み
  • 頭痛や目の疲れ
  • めまい
  • 食欲不振や腹痛
  • 動悸や息苦しさ
  • 寝つきの悪さ
  • 身体のだるさ

感情の起伏が大きくなる

精神的な疲れが溜まっていると、感情の起伏が普段より大きくなってしまう場合があります。

精神的な疲れによって自律神経のバランスが乱れることで、情緒が不安定な状態になると言われています。

感情の起伏が大きくなった場合の症状として、主に以下の6つが挙げられます。

  • 些細なことにイライラする
  • 考え方がネガティブになる
  • 落ち込みやすくなる
  • 漠然とした不安を感じる
  • 意味もなく涙が出る
  • 好きな物事への関心が薄くなる

極端な行動をとることが増える

精神的な疲れによって極端な行動が増えることもあります。

極端な行動の例として、アルコールへの依存や喫煙の頻度が増えることなどが挙げられます。また、遅刻や欠勤をしやすくなることや、買い物で浪費をすることも精神的な疲れのサインと言えるでしょう。

極端な行動を繰り返すと、次第に慣れてしまうことにより悪循環に陥る可能性があるため、早めの段階で気付き、改善することが重要と言えます。

ぼーっとすることが増える

精神的な疲れが原因で、ぼーっとすることがあります。

日中の眠気やだるさが続いたり、正常な判断ができなくなったりなどの変化があった場合、心に不調をきたしている可能性があります。また、表情が乏しくなることや、呼びかけへの反応が遅いことなども、精神的に疲れているときに見られる症状だと考えられています。

自分では気付きにくい変化なため、思いあたる症状がないか今一度チェックしてみると良いでしょう。

人と交流する機会を避けるようになる

人と交流する機会を避けてしまうことも、精神的な疲れの表れでしょう。

精神的な疲れが溜まると、気だるさから人とのコミュニケーションが億劫に感じてしまうことがあります。これにより、人と会う機会を避けてしまう場合が多いです。

なお、家にいる時間が増えることや身だしなみに無頓着になることも、人との交流を避けていしまう症状として考えられます。

集中力がなくなる

精神的な疲労は集中力の低下を引き起こすこともあります。

精神的に疲れているときは、睡眠不足や気分の落ち込みによって、集中力が普段より低下する傾向があります。また、具体的な悩みを抱えている場合にも、集中力を維持しにくくなるでしょう。

仕事でミスが目立つようになったり、普段しないような失敗をしたりなど、思いあたることがある場合は、精神的に疲れているサインであることが多いです。

食欲の増減が見られるようになる

食欲の増減が見られる場合、精神的に疲れている可能性があります。

精神的な疲れによる食欲の増減は、自律神経のバランスが崩れることが原因と言われています。ストレスを繰り返し感じることで、過度に食欲が増したり低下したりする場合が多いです。

例えば、食欲がわかなくなることや、食事の時間が短くなるなどの症状もあるため、注意が必要でしょう。

精神的に疲れた時に考えられる原因

精神的に疲れた時に考えられる原因は、主に以下の5つでしょう。

  • 人間関係に悩んでいる
  • 環境の変化によるストレスを感じている
  • 身体的な疲れが蓄積している
  • 将来に対する不安がある
  • 極度なプレッシャーを抱えている

人間関係に悩んでいる

精神的な疲れの主な原因の一つに、人間関係の悩みが挙げられます。

人間関係の悩みは自分ひとりで解決することが難しく、心の疲れの原因になりやすいです。

よくある人間関係の悩みとして、相手に苦手意識があることや、他人と比較してしまうこと、相手に合わせて我慢してしまうことなどがあります。

環境の変化によるストレスを感じている

環境やライフスタイルの変化も、精神的な疲労に繋がると言われています。

環境の変化によるストレスは、気付かないうちに感じていることも多いです。新たな環境へ期待する気持ちと裏腹に、未知への不安から、精神的な疲れの原因になりやすいと言えるでしょう。

例えば、転職や引っ越しなどの環境の変化が起こるタイミングは、不安や緊張を感じやすいです。また、結婚や出産などによってライフスタイルが変化すると、責任を意識することが増え、心にさらなる負荷がかかることがあります。

身体的な疲れが蓄積している

身体的な疲れが溜まっていると、精神的にも疲れたと感じることがあります。

長時間の労働や睡眠不足が続いている場合、慢性的な身体の疲れを抱えたまま生活をすることが多いです。そのタイミングでトラブルが起きたり失敗したりすると、普段よりも強いストレスを感じることがあるため注意が必要です。

もし、身体が重いと感じたら、心と一緒に身体も休ませることが大切でしょう。

将来に対する不安がある

精神的な疲れは、将来への不安が要因となる場合もあります。

将来に対する不安は漠然としているケースが多く、解消することが難しいと感じやすいです。そのため、精神的な疲れに繋がる可能性があります。

将来への不安として考えられることは、主に金銭的な問題や仕事のキャリア、結婚や子育てといったライフスタイルの変化などです。このような将来への不安を抱えていると、寝つきが悪くなったり、なんとなく気持ちが落ち込んだりする場合があるため、注意が必要です。

極度なプレッシャーを抱えている

極度なプレッシャーを抱えている場合も、精神的な疲れを感じやすい原因の1つです。

仕事の場合、高いノルマを設定されたときや、周りからの期待が大きいときにプレッシャーを感じ、精神的な疲れに繋がる場合が多いです。また、未経験の仕事に挑戦する際や、失敗の許されない業務を行う際も心に大きな負担がかかることがあります。

なお、過度なプレッシャーからくる精神的な疲労は、自律神経や胃腸の働きを乱し、胃痛や吐き気などを引き起こす可能性があります。

精神的に疲れた時の対処法・回復方法

精神的に疲れた時の対処法や回復方法は、主に以下の7つが挙げられます。

  • しっかり休息をとる
  • 深呼吸する
  • 生活習慣を改善する
  • 適度に運動をする
  • 考え事をしない時間を作る
  • 家族や友人を頼る
  • 環境を変える
  • 自然や芸術に触れる

しっかり休息をとる

精神的に疲れたと感じたら、しっかりと休息をとると良いでしょう。

精神的に疲れているときは集中力や注意力が低下しており、無理して目の前の原因に対処しようとすることが多いです。しかし疲れているときに適切な対処ができるとは限らないため、一度は精神的に疲れる原因から離れることがおすすめです。

例えば、1日休みの日があれば、外出するのではなく家でゆっくり横になって過ごすと良いでしょう。

時間を無駄にしたくないと感じる場合は、趣味など好きなことに集中して、精神的な疲労の原因を忘れることもおすすめの休息方法と言えます。

深呼吸する

深呼吸をすることによって、精神的な疲れを解消できることがあります。

深く呼吸をすると横隔膜が大きく動き、自律神経が刺激されることによって副交感神経が優位になると言われています。

この結果、自律神経のバランスが調整され、精神的な疲労が軽減されると考えられています。

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生活習慣を改善する

生活習慣を見直すことも、精神的な疲れをとる方法として有効だと考えられています。

睡眠や食事などの生活習慣が乱れている場合、脳や身体の疲れが溜まってしまうことがあります。また、生活習慣はストレスや疲れがたまっているときほど乱れやすいため、悪循環を生まないように注意が必要だと言えます。

睡眠に関しては一日6〜8時間程度の睡眠をとるように心がけましょう。入眠時に部屋を暗くするなど、質の良い睡眠をとる工夫も重要です。

また、食事面ではバランスの良い食事を、よく噛んで食べるようにしましょう。ビタミンやカルシウム、鉄分など心身に必要な栄養ををとることが肝心だと言われています。

適度に運動をする

精神的な疲労を感じているときは、適度な運動をすると良いでしょう。

日ごろから運動不足が続いていると代謝が悪くなり、疲労の原因である乳酸が、筋肉に蓄積すると考えられています。

軽い運動を取り入れることで、疲れにくい身体づくりができ、心も身体もスッキリするでしょう。気軽に始められる運動として、軽いジョギングやストレッチなどがおすすめです。

考え事をしない時間を作る

考え事をしない時間を意識的に作ることも、精神疲労の回復に繋がると言われています。

精神的な疲労を感じる原因は、考え事で脳が稼働し続けているからである場合があります。

そのため、考え事をせず頭の中を空にすることで、精神的な負担が和らぐでしょう。考え事をしないためのおすすめの方法としては、瞑想や深呼吸などがあります。

また、美味しいものを食べたりゲームをしたりして、考える内容を好きなことに変えることも1つの手でしょう。

家族や友人を頼る

心が疲れたと感じている場合は、家族や友人に頼ってみると良いでしょう。

人に相談をすることで悩み事や不安が整理されたり、適切なアドバイスをもらえる場合が多いです。

また、悩みを信頼できる相手に打ち明けることで、精神的に楽になり、ストレスを軽減できることがあります。1人で解消することが難しいストレスを感じたときは、自分で抱え込まずに、家族や友人を頼るようにしましょう。

環境を変える

環境を変えることも、精神的な疲れへ対処する方法と言えます。

人間関係などの環境に起因するストレスは、自分の意思で解決することが難しい場合が多いです。職場などの人間関係で悩んでいるときは、転職や引っ越しを検討してみると良いでしょう。

また、将来に不安を抱えている場合にも、環境を変化させることで人生の選択肢が広がるケースがあるため、おすすめと言えます。

自然や芸術に触れる

ストレスや精神的な疲れを軽減したいときは、自然や芸術に触れることも1つの方法でしょう。

自然や芸術には、心を癒す効果があると考えられています。そのため、休日や仕事の休憩中に意識して自然に触れたり、芸術鑑賞をしたりすると良いでしょう。

精神的に疲れたと感じやすい人の特徴

精神的に疲れたと感じやすい人の特徴は、主に以下の7つが挙げられます。

  • 生活習慣が乱れている人
  • 責任を感じやすい人
  • 我慢してしまう人
  • 気遣いしてしまう人
  • 完璧主義な人
  • 他人への期待が大きい人
  • 自己批判をしやすい人

生活習慣が乱れている人

生活習慣が乱れている人は、精神的な疲れを感じやすい傾向があります。

生活習慣の乱れによって、体内時計がずれる場合が多いです。体内時計がずれると気持ちが落ち込みやすくなり、結果的に精神的な疲れやストレスに弱くなることがあります。

睡眠時間が不足していたり、栄養バランスの悪い食事を続けていたりする人は、いち早く改善していくことが大切でしょう。

責任を感じやすい人

責任を感じやすい人も、精神的に疲れたと感じることがあります。

責任を感じやすい人は、与えられた仕事を最後までやり遂げようとすることが多いです。その反面、自分がやらなければという緊張感や責任感を強く感じてしまう特徴もあると考えられています。そのため、その重圧から精神的な疲れを溜め込みやすいと言えます。

また、責任感が強い場合、ミスやトラブルなどがあると、1人で抱え込んでしまうこともあるため、注意が必要です。

我慢してしまう人

精神的な疲れを感じやすい人の特徴として、我慢してしまうことも挙げられます。

我慢してしまう人は、悩みや精神的な疲れを心の内に留めることが多いです。さらに、上手にストレス発散をできず、精神的に疲れたと気付くまで、自身の辛さを放置してしまう傾向があります。

嫌われたくないという思いから職場で理不尽に怒られても耐えたり、不満を口にしなかったりする人は、ストレスが溜まっていないか自分を見つめなおしてあげると良いでしょう。

気遣いしてしまう人

心が疲弊していると感じる人の中には、気遣いをしてしまう人が多いでしょう。

気遣いをしてしまう人は、相手に合わせてお世辞を言ったり、言いたいことを我慢してしまったりすることがあります。また、他人にどう思われているかを気にしている傾向が強く、過度に気遣いをしてしまう人も多いです。

そのため、人と接するときに、人の機嫌を気にするあまり不安や精神的な疲れを感じやすいと考えられます。

完璧主義な人

完璧主義であることも、精神的に疲れたと感じやすい人の特徴でしょう。

完璧主義の人は、何事も納得いくまで妥協できないため、気付かないうちに心身ともに疲弊してしまうことがあります。また、自分が目指すラインに届かないと、必要以上に悩んでしまう場合もあります。

他人に対しても完璧を望んでしまう人は、自分以外の人の欠点にストレスを感じてしまう可能性もあります。

他人への期待が大きい人

他人への期待が大きい人も、精神的に疲れやすいと言えるでしょう。

他人へ期待してしまう原因として、相手の行動に自分の都合を重ねてしまったり、相手に依存してしまうことなどが考えられます。

他人の行動は自分の思い通りにならないことが多いため、人に期待をし過ぎると不満やストレスに繋がってしまうことがあります。

自己批判をしやすい人

自己批判をする人も、ストレスや精神的な疲労を溜め込みやすいと言えます。

自己批判であっても、状況の改善や自身の成長に役立つ内容であれば問題はありません。しかし、自分を追い込むほどの過度な自己批判を行い続けると、心が疲弊してしまうことがあります。

例えば、自分を貶める考え方をしていたり、自分に高い要求をし過ぎていたりすると、精神的に疲れてしまうでしょう。

精神的に疲れた時にやってはいけないこと

精神的に疲れていると感じたときは、ドライブを控えるようにしましょう。

精神的な疲れが蓄積している場合、注意力や判断力が低下していることが多いです。そのため、運転している際に事故を引き起こすリスクが高いため、運転することは避けると良いでしょう。

また、ストレスによって感情の起伏が大きくなっていると、危険運転や周囲の運転手とのトラブルなどが発生してしまう場合もあります。

精神的な疲れに関するよくある質問

心が疲れた時のサインは?

身体の不調が表れる場合や些細な事でイラつきや不安を感じる場合などは、心が疲れた時のサインであることが多いです。

他にも飲酒回数が多くなったり、ぼーっとして集中できなくなったりしている場合も、心が疲れている可能性があるため注意しましょう。

メンタルが崩壊する前兆は?

理由もなく気分が落ち込んだり、無気力感やイライラを感じたりすることは、メンタルが崩壊する前兆であると言えます。

また、夜中に目が覚めてよく眠れないことや、無表情であることが増えるなども、心が壊れる前兆として注意しておくと良いでしょう。

精神的に疲れた時は何をするべき?

精神的に疲れたときは、無理をしないことが大切です。

睡眠時間や生活習慣を見直したり、軽い運動や自然に触れるなどして、心の回復を待ちましょう。また、環境を変えることや信頼できる人に相談をすることもおすすめの方法と言えます。


【監修者プロフィール】

江東こころのクリニック院長 

谷本 幸多朗医師

九州大学医学部卒業後、帯広第一病院にて救急医療や外科及び内科の研修を経験する。

2013年より久喜すずのき病院にて精神科急性期医療を後期研修し精神保健指定医となる。

2018年より江東区にて一般メンタルクリニックに加えて認知症デイケアを併設した物忘れ外来も行う精神科クリニックである江東こころのクリニックを開業し、現在に至る。

▼主な経験

・精神保健指定医の経験あり

・製薬会社主催の各講演会や地域の医療職対象の勉強会において講演や座長の経験多数あり

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