目次
簡単な深呼吸のやり方
簡単な深呼吸のやり方は以下の通りです。
- ①息を吐き切る
- ②鼻から吸う
- ③口から吐く
①息を吐き切る
深呼吸を正しく行うには、まず息を吐き切ることが重要です。
具体的には、始めに体の力を抜き、へその下の部分のいわゆる丹田に手を当てながら、長くゆっくりと息を吐き出します。このとき、腹を引っ込めることを意識しながら、口をすぼめて、少しずつ腹の中の空気を吐き切ることがポイントです。
また、息と一緒に、心身に溜まった不安やストレスを吐き出すイメージを持つと良いでしょう。
②鼻から吸う
息を吐き切った後は、空気を鼻から吸いましょう。
この場合は、吐くときとは逆に、丹田を空気で満たすイメージで鼻からゆっくりと空気を吸い込むという方法も行うと良いでしょう。このとき、下腹部のふくらみを感じながら、なるべく自然に鼻から空気を吸い込むことが大切です。
そして、空気を吸うときは、森の中の綺麗な空気や好みの植物の香りをイメージすると、さらにリラックス効果が見込めます。
③口から吐く
最後に、鼻から吸い込んだ空気を口から吐きます。
口からしっかりと空気を吐き出すと、横隔膜が下がり、肺の下部まで空気を取り込むことができます。ます。
空気を吐く際は、吸うときの2倍の時間をかけて、腹の中の空気を口から吐きましょう。このとき、ゆっくりと腹のへこみを感じながら吐くようにします。 加えて、息を吐き切るときと同様のポイントを押さえて行うと良いでしょう。
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深呼吸の主なメリット
深呼吸の主なメリットには以下の5点が挙げられます。
- 血の巡りの改善
- ストレスの軽減
- 免疫力の向上
- リフレッシュ効果
- 集中力の向上
血の巡りの改善
深呼吸のメリットの1つとして、血の巡りの改善が挙げられます。
深呼吸をすると、多くの酸素が全身に行きわたるため、血行が良くなります。。
また、深呼吸をし、副交感神経が優位に働くことで、血管が緩み、血圧が安定します。
さらに、血の巡りが改善することによって、体温が上がるため、この血の巡りが改善が結果的にダイエット効果に繋がるとも言われています。
ストレスの軽減
深呼吸をすることにより、ストレスを軽減できる場合があります。
深呼吸をすると、副交感神経が優位に働き、リラックスした状態になるからです。
副交感神経が働くと、ストレスの原因となるコルチゾールというホルモンの分泌が抑えられると言われています。
さらに、副交感神経が優位な状態だと、腸など内臓の動きが活発になり、便通の改善によるダイエット効果も期待できます。
内臓の活性化
深呼吸は、内臓の活性化にも効果があると言われています。
深呼吸をすると、横隔膜が大きく動き、内臓が刺激されます。刺激された各器官は、活発に働くようになるのです。また、深呼吸をして、副交感神経が優位な状態になると、血流が促進され、内臓が活性化します。
他にも、深呼吸によって、横隔膜が大きく動き、腹筋と腸が刺激されると、便通が良くなる場合があります。
さらに、深呼吸を繰り返すことで、横隔膜が鍛えられ、逆流性食道炎に関わる器官である下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)が正常な働きをします。この筋肉が正常な働きをすることで、胃酸の逆流防止や胃腸の機能改善ができると考えられています。
そして、深呼吸による血流の促進によって、冷え性改善の効果があるとも言えるでしょう。
免疫力の向上
深呼吸は免疫力の向上にもつながります。
深呼吸をすると、副交感神経が優位に働き、白血球の一部であるリンパ球が増加します。リンパ球は、体内の細菌やウイルスなどの病原体を攻撃し、免疫力を高める役割を持っています。
また、不安やストレスを感じると、交感神経が優位に働き、免疫力が落ちやすくなる傾向があるため、意識的に深呼吸をして免疫力を高めるようにすると良いでしょう。
リフレッシュ効果
深呼吸は、リフレッシュ効果を生み出すと言われています。
緊張したり、疲れがたまったりしているときは呼吸が浅くなる傾向にあります。
また、緊張や疲労がたまった状態は、自律神経が乱れている可能性が高いです。この状態は、深呼吸で幸せホルモン「セロトニン」を分泌することで、改善すると言われています。
そこで、深呼吸をし呼吸を整えることで、心身をリフレッシュさせると良いでしょう。
このように、深呼吸を意識することを習慣化すると、自分の気持ちを安定させることができると考えられています。
集中力の向上
深呼吸をすることによって、集中力が向上しやすくなると考えられています。
深呼吸をすると、酸素が脳内に行きわたり、思考がクリアになると言われています。これにより、集中した状態で作業に取り組むことができます。
加えて、深呼吸をすると、脳内に「セロトニン」という物質が分泌され、α波が出ることで気持ちが安定し、集中力の向上につながるとも考えられています。α波は、脳波の種類の一つで、心身がリラックスしている時に出る脳波であると言われています。
また、深呼吸は自律神経のバランスを整え、緊張やストレスを和らげる効果もあり、この要素も相まって、集中力が向上できることがあります。
深呼吸をする際の注意点
深呼吸をする際の注意点として以下が挙げられます。
- 意識的に深呼吸すること
- やりすぎないこと
- 正しいやり方で行うこと
これらの注意点を意識しながら深呼吸を行うと、本来の効果が得られます。一方で、誤ったやり方で深呼吸をやりすぎると、めまいを引き起こす場合があるので注意が必要です。
普段の生活の中で、無意識に浅い呼吸をしていることがあるため、意識的に深呼吸をしてみると良いでしょう。また、浅い呼吸をしている場合、胸の筋肉や横隔膜など呼吸に関する筋肉が硬くなる傾向があるため、ほぐすようにするとさらに効果が得られると言えます。
深呼吸を無理にやりすぎると、体内に必要な二酸化炭素まで排出してしまうため、めまいや頭痛を起こしやすくなります。そのため、深呼吸のやりすぎには注意しましょう。
他にも、深呼吸の効果をより高めるために、深呼吸の正しいやり方をしっかりと覚えておくと良いでしょう。
また、無理をせず、自分のペースで行い、慣れてきたら回数や時間を増やしていくことをおすすめします。自分のできる範囲で、毎日続けていくことが大切です。
深呼吸のやり方に関連するよくある質問
深呼吸は1日に何回するのが理想ですか?
深呼吸は1日に10~20回するのが理想と言えます。
無理のない回数を毎日続けることが重要であるため、初めは無理をせずに、5回くらいからスタートして徐々に増やしていきましょう。また、自分に合ったペースを把握して行うこともポイントです。
深呼吸のコツは?
深呼吸のコツは、口からしっかりと息を吐き切ることです。
息を吐き切ることで、副交感神経の働きが高まりリラックス効果が得られやすくなります。そして、しっかりと息を吐いて腹を引っ込めることで、その後に目一杯空気を吸い込めるため、自然とお腹が大きく膨らみます。その結果、より効果的な深呼吸が可能になると言えます。
深呼吸をすると気持ちが落ち着くのはなぜですか?
血行が促進され、筋肉のこわばりがほぐれるからです。 深呼吸をすると、体中に酸素が行きわたるため、血行がよくなります。また、副交感神経が優位に働き、リラックス効果が期待できるでしょう。
【監修者プロフィール】

江東こころのクリニック院長
谷本 幸多朗医師
九州大学医学部卒業後、帯広第一病院にて救急医療や外科及び内科の研修を経験する。
2013年より久喜すずのき病院にて精神科急性期医療を後期研修し精神保健指定医となる。
2018年より江東区にて一般メンタルクリニックに加えて認知症デイケアを併設した物忘れ外来も行う精神科クリニックである江東こころのクリニックを開業し、現在に至る。
▼主な経験
- 精神保健指定医の経験あり
- 製薬会社主催の各講演会や地域の医療職対象の勉強会において講演や座長の経験多数あり